Weekly Matsuoty 2000/04/18
指 標
 
 ダイレクトマーケティングの特徴として必ず挙げられるのが「測定可能性」である。
 ダイレクトメール、テレマーケティング、そして従来のダイレクトマーケティングを超える特性を持つ、バナー広告、Eメール・・・。

 これらは発送数、コール数、あるいはページビュー数といった企業側からのアクションに対するレスポンス数が測定され、プロモーション効果を明確に把握することができる。
 しかも、プロモーション効果も、単なるクリック率、あるいは資料請求率の算出に止まることなく、実購買率まで把握できる仕組みを導入することによって、マーケティング施策の費用対効果を売上ベースで検証することが可能となる。

 しかし、例えば、クリック率3.5%、資料請求率9.5%、実購入率1.2%といった数字を入手したものの、途方にくれた方が多いのではないだろうか?

 そう、これらの数字だけを見たのでは、果たして良い結果だったのか、悪い結果だったのか、判断しようがない。なにか比較する対象が必要なのである。この比較する対象が「指標」であり、英語ではベンチマーク値という。

 新しい業界、マーケティングツールほど、この指標が整備されていない。皮肉なもので、「インターネット・マーケティングは測定可能なツールである」と大々的に宣伝してきたものの、媒体出稿計画は「エイヤッ」で決めるのが実状なのである。なぜなら拠り所となる指標がまだ確立されていないからだ。むしろ、時間帯別・年代別視聴率などの指標が確立されているテレビコマーシャルの方がよほど科学的に出稿計画を策定することができる。

 幸い、Nielsen//NetratingsをはじめとするWEBの視聴率調査が本格的に立ち上がりつつあり、インターネットマーケティングの世界にもようやく「指標」が確立されようとしている。

「早く私に指標を与えたまえ!」

 インターネットマーケター共通の願いではないだろうか?
 
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